不登校の生徒を教える時はどうしたら?気を付けたいポイント、勉強の進め方などを解説

不登校 家庭教師のバイトをしていると、不登校の生徒を指導してほしいという案件に出会うこともあります。 不登校の生徒は学校に行けないことに悩んでいたり、将来への不安を大きく抱えたりしていることが多いです。 学校が楽しかった人、学校に行くことに疑問を感じていなかった人にとっては、不登校の生徒の気持ちは分かりにくいもの。 指導の際に戸惑ってしまうこともあるのではないでしょうか。 この記事では、家庭教師のバイトで不登校の生徒を担当する時に気を付けたいポイントや勉強の進め方などを解説していきます。

不登校の原因はあらかじめ把握しておく

不登校というと「いじめがあったのか」と考える人も多いですが、実はその原因は様々です。 勉強についていけなくなった、クラスや学校の雰囲気になじめないというパターンもあります。 また、体や心に病があり学校に通うことが難しい生徒もいます。 例えば、起立性調節障害という病気は小学校高学年~中学生によくみられる自律神経系の病気です。 朝なかなか起きられない、頭痛や腹痛を訴えて学校を休むなどの症状がみられます。 一見「さぼり」と誤解されることがありますが、本人の意思とは関係がありません。

不登校の原因は生徒本人からは無理に聞き出さない

不登校の原因をあらかじめ把握しておくことは大切ですが、生徒本人に「どうして学校に行かないの?」と聞くことは非常に危険なことです。 家庭教師にとってはただの疑問に過ぎなくても、不登校に苦しんでいる本人にとっては学校に行けないことを責められているように感じることがあります。 不登校の生徒の心は非常に不安定になっています。 無理に踏み込めば、家庭教師に対して拒否反応を示してしまうかもしれません。 ただし、生徒の側から不登校の原因について話し始めたときは別です。 じっくり傾聴してあげてください。

不登校の原因を知る重要性

家庭教師のバイトで不登校の生徒を担当する時、学校に行けない原因を指導前に知っておくことは次の4点において重要です。

知らないうちに生徒を傷つけないよう配慮できる

もしあなたが、部活中いじめを受けたことが原因で学校に行けなくなったとしましょう。 そこにやってきた家庭教師が、楽しそうに部活仲間との思い出話をしてきたらどう思うでしょうか。 不登校の原因を知っておくことで不用意な発言をしないよう配慮することができます。

保護者の心理ケアにつなげることができる

不登校の生徒がいる家庭では、生徒だけでなく保護者も大変苦しんでいることが多いです。 保護者は不登校の悩みを誰かに話すことで、心が軽くなるかもしれません。 また、不登校の生徒を支えていくパートナーとして、保護者の協力と信頼を得ることは大事です。 不登校の原因を保護者に聞いておくことはそのきっかけづくりになります。

生徒のタイプを把握することができる

不登校の原因を知ることは、生徒の性格や関心事項について把握する手掛かりになります。 まじめすぎて疲れてしまった優等生、机に座っての勉強に苦手意識を感じる奔放タイプ、集団教育に向いていない独創的な生徒。 不登校と一口に言っても生徒のタイプは様々です。 指導するときの声掛け、目標の設定、将来の進路相談など、生徒のタイプをあらかじめ把握しておくことで指導に活きる場面は多くあるでしょう。

不登校の原因が分からないこともある

ここまで不登校の原因を知ることの重要性をみてきましたが、そもそも不登校の原因が明確でないケースもあります。 例えば、友達がいて勉強もできる優等生がいきなり不登校になることがあります。 家族はもちろん、本人もどうして学校に行けないのかわからない。 このよう場合にも、家庭教師側で原因を決めつけたり、「原因がないのならさぼりではないか」と考えたりしないようにしましょう。 本人も保護者も原因が分からないから、なお、対処のしようがなく苦しいのです。 その気持ちに共感し、生徒や保護者の話をじっくり聞いてみてください。 疑問

指導目標と指導方法の工夫

通常バイトで家庭教師をするなら、宿題の理解、定期テストの点数アップ、そして志望校への合格等が主な指導目標になります。 しかし不登校の生徒を教える時は、何を目標にし、どう指導したらよいのか分からない場合もあるでしょう。 こんな時は雇い主である保護者の気持ちをよく聞き取り、保護者の要望に沿った指導をしていくと良いでしょう。 例えば、次のようなケースが考えられます。
1.とにかく子供の話し相手になってほしい 2.勉強嫌いになるのを防いでほしい 3.今学校でやっている内容を教えてほしい 4.進学のサポートをしてほしい
1ならば、勉強指導よりも生徒とのコミュニケーションが優先されます。 通常雑談ばかりの指導は信頼性を疑われますが、保護者が望むときはおしゃべりの時間が多めになっても大丈夫です。 2ならば得意科目を中心に勉強して自信を持ってもらう、苦手科目はとても簡単な問題からスタートするなどの指導工夫が必要です。 3の場合は、学校の進度を把握することが指導上の前提条件になります。 保護者に学校と進捗状況の情報共有をしてもらい、それを教えてもらって指導にあたります。 4の場合は受験指導になります。 とはいえ、生徒が不登校になった時期によっては基礎学力が大きく欠けているケースもあります。 入試対策と並行し、足りない基礎部分を丁寧に復習することが必要になってきます。 また、通学制の学校に進学する以外にも多様な選択肢があることを知っておきましょう。 フリースクール、通信制の学校、オンラインスクールなど最近では多様な学びの形があります。 進路全体の相談にのれるよう、これら選択肢の特徴も頭に入れておくと良いですね。 家庭教師と生徒

指導中の注意点/h2>

家庭教師のバイトで不登校の生徒を担当する時、気を付けたいポイントを見てみましょう。

「学校に行くこと」を無理に勧めるのは厳禁

まず気を付けたいのは、「学校に通う=当たり前だ」と思う気持ちをなくすことです。 指導のゴールを「学校に行けるようになること」にしてしまうと、ふとした時にそれが態度に出てしまうかもしれません。 例え生徒の表情が明るくなってきたり、会話が弾むようになったりしても「ここまで勉強ができるようになったんだから、そろそろ学校に行ってみたら?」という言葉一つで生徒の気持ちが閉じてしまう可能性は高いです。 「そろそろ学校の友達に会いたいんじゃない?」「校門までならいけるよね」。 このような声掛けは直接「学校に行かなくてはだめだ」と言っているわけではありません。 生徒の気持ちが自発的に学校に向かうまで待つこと、これはとても重要です。

指導のスタート地点は生徒が分かるところから

指導のスタート地点は、学年に合わせるのではなく生徒の分かるところに設定します。 不登校の期間によっては、大幅に学習が遅れてしまっていることもあります。 無理に今学校で習っている予定の内容から始めると、勉強についていけないかもしれません。 家庭教師との時間が苦痛にならないような授業を心がけたいところです。 一方不登校期間が短い場合は、学校の内容に合わせた学習から始めることも可能です。 クラスメイトと同じ内容を勉強していることが、学校に戻る自信につながるはずです。

生徒のペースを最優先させる

不登校になると、日常生活のペースが乱れがちになり、同級生が当たり前にこなしていることでもうまくできないことがあります。 宿題を終わらせる、特定の時間集中するといったことが難しい場合は、生徒のペースに合わせてゆっくり指導を進めていくことが大事です。 これまでの家庭教師バイトの経験から「普通の○○年生はこのぐらいのペースで勉強している」という固定観念を持たないようにしましょう。 家庭教師との時間が楽しく、充実したものになるよう心がけてください。 家庭教師のバイトをするなら、不登校の生徒を受け持つ機会がいつやってくるか分かりません。 いざというときに備えて、不登校に関する知識や対応を知っておくことが大切です。
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